返して、私の夏休み〜ばんぎゃる、盲腸になる②〜
この前のつづき。
生まれて初めて味わう、腹部への強烈な痛み。
「し、死ぬ…」
そう思った私は、新宿の真ん中でのたうち回っていた。
ちょうどこの前らへんで。
されども、道行く人は皆チラ見からのガンスルーをぶちかましてくる。この冷血漢め〜!
救急車を呼ぶことも考えたが、とりあえず実家に帰ることにした。
あまりに痛かったのでよく覚えていないのだが、「救急車呼ぶのはちょっと恥ずかしいな〜」みたいな事を考えていた気がする。バカ!
やっとのことで実家の最寄り駅にたどり着き、両親と救急外来へ。
父が数年前盲腸に罹ったことがあり、お医者さんに対しては一家全員で盲腸を主張したものの、診断結果は「胃腸炎かもしれません。明日も痛かったらまた来てネ」。
盲腸の診断って難しいのかなぁ。とりあえず、私が痛みを訴えた部位が、盲腸のそれとは違ったようだった。
色々なことを聞かれたが、なかでもダントツ恥ずかしかったことがある。それは、
「ここ最近性行為をしましたか」
という質問。
これがね、一度や二度ならずもう何度も何度も聞かれるんだわ!
してないっちゅーねん!!!
ていうか彼氏がいないんだ!!!
腹痛の原因を考えてくれてるんだから仕方ないとは思うんだけど、何回も言わせないでほしい。そうよ、大学1年生の夏なのに、なんのアバンチュールもないのよ、私には。
そんなこんなで一度家に帰った私は、次の日も痛みが続き、病院へ行くことになったとさ…
つづく
押しまくれ?